トナミ「さいれーんなーい、ほーりぃなぁ〜い。あ、悠太その飾りとって」
悠太「はいよ」
トナミ「サンキュー。これをここにこうで、っと。よっしゃ、出来上がり! シーナ電源入れて」
シーナ「ん」
SE(パチッ)
悠・ト・シ「おお〜!」
SE(ドア開閉)
樹「ただいま〜」
蘭「あ〜ったく、疲れた〜」
悠太「あ、お帰り樹、リーダー」
樹(クリスマスツリーを見て驚いて)
「え、なにこれ。どうしたのこのツリー!?」
シーナ「美月、買った」
悠太(補足するように)
「美月が今年は頑張ったからって買ってくれたんだ」
トナミ「まぁ飾りつけは自分でしろって言われたんだけどさ」
蘭「ほ〜あのドケチな美月がねぇ。奮発したもんだ」
樹「もう蘭兄ちゃん一言余計だよ」
悠太「でもさ、何か思い出さねぇ?」
トナミ「何を?」
悠太「イギリスでのクリスマスでもさ、いつもこうやってツリーの飾り付けやったじゃん。誰が一番上の星をつけるか喧嘩してさぁ」
トナミ「あー、結局誰も手がとどかなくてシェリーママがつけてくれたんだよな」
悠太(悪戯っぽく笑いながら)
「そうそう」
トナミ「ま、今では懐かしい思い出だってそれもな」
樹(ふと)
「そう言えば21日から23日まで悠太くん達はアメリカで撮影だっけ」
悠太「俺は嫌だっつったんだけどさぁ」
シーナ「スポンサー、断れないから」
悠太「依頼先がイギリスで世話になってるスポンサー会社だから無下に出来ないっつーか」
蘭「ほーお前でも"無下"なんて言葉しってんのかよ」
悠太(少しカチンと)
「リーダーと違ってこの世界ながいからさぁ、嫌でも覚えんだよ。現場回る数も多いし? まぁリーダーは経験ないよね。万年オーディション惨敗してるしねぇ」
蘭(こちらも少しカチン)
「へぇ〜人気者はいいねぇ、ちょっと問題起こしてもすぅぐ事務所が揉み消してくれるし。昔っからそうだったよな」
悠太「はぁ? 俺がいつ貴文にそんな事させたってのさ!? こないだの女は自分で解決したし!」
樹「ちょっ、ちょっと二人とも」
トナミ「あーあーあー始まったよこれ」
悠太「大体年上ってだけでリーダーしてる奴が一々うるっさいんだよね。経験も経歴も実力だって皆無に等しいくせにさ!」
蘭「ぁんだと? 俺はお前と違って親の七光りでこの世界入った訳じゃねーんだよ! 親の力で偉そうにふんぞり返ってるお前にだきゃ言われたくねーな!」
悠太「なっ……んだとテメェ!」
シーナ「悠太!」
樹「もうやめてよ! 悠太くん! 蘭兄ちゃんも大人げないよ!」
トナミ「そーだぞ。何でいきなり喧嘩になんのさ。リーダーらしくもない」
蘭(舌打ち)
SE(足音、ドア開・蘭Fout)
貴文(蘭とぶつかりそうになり避けて)
「おっ……と。なんだぁ、何があったんだ。外まで聞こえてたぞ怒鳴り声が」
トナミ(肩をすくめ)
「実はさぁ」