悠太「だからそうじゃないってば! そこは俺が前に出てあんたは後ろだってこないだ話し合いしたじゃんかよ!?」
蘭「いーや、ここはお前が斜め後ろで俺とシーナが前の方がいい。ちゃんとイメージしてから物言えよ」
悠太「してるし! 絶対後ろ!」
蘭「お前が斜め後ろだっつってんだろ」
悠太「後ろだってば!」
樹「あ、あの、じゃあ俺が後ろに行くよ。だから蘭兄ちゃんと悠太くんが前に出て……」
蘭・悠太
「メインボーカルが後ろに行ってどうすんだよ!!」
樹「ご、ごめんなさ……い」
トナミ「樹、もうほっとけば」
樹「で、でも」
シーナ「お茶飲む?」
樹(苦笑い)
「落ち着いてるねシーナ」
シーナ「あーなった悠太は、俺も面倒」
樹「あ、そう」
美月(パンバンと手を打ちながら)
「はいはいそこまで。今はダンスのレッスン中でしょう。喧嘩なら休憩中にお願いしますよ。時間が勿体ないので」
悠太・蘭「だってこいつが!」
美月「はいはい、とりあえず蘭くんが言った様に悠太くんを右斜め後ろに、シーナ君と蘭くんが左前に。トナミ君と樹くんがセンターです」
悠太「だからそうじゃなくてっ……」
美月(黒笑み)
「いいですね……?」
悠太(舌打ち)
美月「ほら、そこの三人も位置について。もう一回通しで行きますよ」
ト・シ・樹「はーい」
悠太「やってられっかボケ!」
SE(テーブルにグラスを勢いよくおく)
シーナ「グラス割れる」
悠太「だってムカつくじゃん。貴文も美月もリーダーばっか味方してさ! 今日のダンスだってこないだ皆で話して決めたのに当日になって変更とかありえないっての!」
樹「でも、何か前より綺麗に踊れた気がするし。ほら、前のは肩とかぶつかってたし、ね?」
悠太「そんなもん広くポジションとればいいだけだろ。あんな穴あきみたいな並び納得いかない! 違うかよ!?」
樹「あは、は。うん、そうだ、ね」
悠太「こちとらダンスだって歌だって小さい頃から叩き込まれてんだ。なのにあんなトーシロの意見を優先するなんてバッカじゃね?」
シーナ(ポソリと)
「リーダー、ダンスは悠太よりうまい」
悠太「シ〜ナ〜!?」
樹「でも蘭兄ちゃんから教えてもらったら本当にすぐ覚えちゃうんだよねダンス。教え方が上手だからかな?」
シーナ「いつもは面倒くさいって言う」
樹「あはは、でも始めたらきっちり教えてくれるんだよね」
シーナ「そうだ」
悠太「何だよお前らまでリーダーリーダーってさぁ」